AMD恐るべし!

 Impress PC Watchで気になる記事を発見。
AMDデュアルコアOpteronの詳細を公開』

米San Joseで10月4日から開催されているFall Processor Forum(旧名Microprocessor Forum)で、AMDは次世代のデュアルコアOpteronの概要とパフォーマンス予測などを明らかにした。それによると、シングルコアより数段低い動作周波数であっても、デュアルコアOpteronは125〜150%以上も高いパフォーマンスを発揮するという。

 なんとー!AMDデュアルコアを考えていたのか。さらにレポートは続く。

そのため、AMDは、K8の設計では、最初からマルチコアに最適な設計をしたという。もっとも重要なポイントは、パイプラインを比較的短く止めたこと。K8のパイプラインは、整数演算12ステージで、パイプラインを短くすることで、電力効率がよく、ダイ(半導体本体)が小さいCPUにしたという。それは、マルチコア構成にした時には、電力効率とダイサイズが重要になるためだとMcGrath氏は説明する。また、ノースブリッジ機能の統合も、マルチコア化を容易にするためのキーイノベーションだったと言う。  AMDは計画通りにデュアルコア化を進めた。現在はデュアルコアCPUのバリデーション中で、近くOEMにサンプル出荷を開始するという。Opteron系が2005年中盤、Athlon 64 FX系が2005年後半で、この計画は変わっていない。

 そして最も期待できるのが

また、デュアルコアOpteronは従来の「Socket 940」を継承する。つまり、既存のOpteronとはソケット互換となる。そのため、最初のデュアルコアOpteronのメモリサポートは、現行のDDRメモリに留まることを、McGrath氏はパネルディスカッションの中で認めている。  要約すると、AMDの90nmデュアルコアOpteronは、0.13μmシングルコアOpteronとほぼ同じダイサイズ、同じソケットで、そして、90nmシングルコアOpteronと同程度のTDPになるというわけだ。「同じパッケージ、同じサーマルと冷却の枠で、より高いコンピューティングパワーが手に入る」とMcGrath氏は強調する。

 また、別の記事でも

AMDデュアルコアプロセッサは、現行のOpteronとピン互換であり、同じチップセットが利用できる。BIOSのアップデートは必要だが、既存のシステムを簡単にデュアルコア化することが可能である。

 とあり、マザーボードメーカーがBIOSを作ってくれれば&CPUが入手できれば現状のシステムでも対応できそうだ。
 そして、最後に

こうしてみると、現在のCPU消費電力の増大をどう予測したかが、AMDIntelのCPU設計の分かれ道になったことがよくわかる。消費電力が周波数を制約するとして最初からクロック当たりの電力効率を高める設計にしたAMDに対して、Intelはこの問題を甘く見てクロック向上に頼った節がある。  Intelが採用したSMT(Simultaneous Multithreading)技術であるHyper-Threadingは、TDPを逆に引き上げる。また、IntelはSMTを採用することで、メモリレイテンシをある程度隠蔽し、パイプラインストールの影響を軽減することで、CPUをより高クロックにする方向へと走った。90nm版Pentium 4(Prescott:プレスコット)への移行でさらにパイプラインを深くしたことは、Intelの認識がAMDとはかなりずれていたことを示している。  もっとも、Athlon 64/Opteronは、この比較的短いパイプラインのために、20段以上のパイプラインを持つPentium 4とのクロック競争では不利になった。特に、周波数がものを言うデスクトップでは、AMDは苦い思いをした。しかし、それは、マルチコア化のための布石だったというわけだ。  AMDの主張の通りだとすれば、K8アーキテクチャがその本領を発揮するのは、デュアルコアになってからということになる。逆に、電力効率が悪くCPUコアサイズが大きいPentium 4系は、Athlon 64/Opteronよりマルチコアでは不利ということになる。もし、AMDの方がIntelより、デュアルコアCPUの周波数低下を小幅に納めることができれば、AMDデュアルコア世代ではIntelに対して有利になる。もちろん、Intelがマルチコアに最適化したCPUコア(Merom?)を出してくると、話は別になるかもしれないが。

 と締めくくられている。

 確かにoshikojiもクロック周波数を上げるためにパイプラインを深くしたIntelのやり方には反対だ。このせいでPentium 4Pentium IIIよりも同クロックでの性能が劣るし単なるマーケティング上の理由、見せ掛けの高性能化でしかないからだ。